図3-1を(自己)批判的に眺める

2023年4月17日月曜日

投稿者:宮地 隆廣

エクアドル コロンビア ベネズエラ 第3章

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図3-2は、19世紀前半に独立した国々が植民地期(図3-1)の行政区分に比べて細分化されていることを示しています。ただ、筆者が言うのもおかしな話ですが、地図から得られる印象と本文の説明にはずれが感じられます。具体的に言えば、中米諸国とともに細分化の例として挙げた南米大陸北部(ベネズエラ、コロンビア、エクアドル)では、行政区分の線にほとんど変化がないように見えます。この問題は、双方の図における線の引き方が同じであることに起因します。

まず、ベネズエラは図3-1で総督領となっている点に注意が必要です。本文にある通り、1750年前後のラテンアメリカには4つの副王領があり、ベネズエラ総督領は現在のコロンビアに拠点を置くヌエバ・グラナダ副王領の一部でした。ラテンアメリカの「解放者(リベルタドール)」であるシモン・ボリバルはヌエバ・グラナダと、南に隣接するペルー副王領の一部であったエクアドルをまとめて、1つのコロンビアを作ろうとしたわけです。なお、このコロンビアは、現在のコロンビアと区別する目的で、大コロンビア (gran Colombia) と呼ばれることもあります。

図3-2は、コロンビアからベネズエラとエクアドルが離れ、3つの国に分裂した結果を表しています。これらの国の間に引かれる行政区分はまさしく国境線であり、図にある通り明確に引かれるべきものです。

つまり、図3-1のベネズエラ=コロンビア国境を、図3-2の国境線と同様に明確に引くのではなく、ベネズエラがコロンビアの一部であることが分かるようにするべきでした。地図の表示には慎重を期さねばならないことを出版早々、痛感しております・・・


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